青春SF小説

さらば青春

1977年、あの冬。僕たちは宇宙人と出会った。

藤井 貴司

小説

さらば
青春

東大津高等学校
1年3組
1977年2月

藤井 貴司

真実を知りながら沈黙した僕と、
孤独に真実を叫び続けた彼。
あの転校生が教えてくれたのは、
本物の友情だった。

――1977年、滋賀県立東大津高等学校で起きた、不思議な出来事の記録

あらすじ

一九七七年、二月。滋賀県立東大津高等学校1年3組に、一人の転校生がやってきた。

名前は諸星光(もろぼしひかる)。福島県からの転入だと、担任の本郷先生は言った。澄んだ瞳と、どこか遠い星の光を映しているような表情。彼は、退屈な日常に埋もれていた僕たちのクラスを、あっという間に変えてしまった。

成績は上がり、クラスの結束は深まり、僕たちは「社会に奉仕すること」を語り合い、献血に出かけるまでになった。諸星は、まさに僕たちが待ち望んでいた変化そのものだった。

しかし、クラスメイトの廈門(あもい)だけは、最初から諸星に警戒心を抱いていた。「あいつは宇宙人だ」と叫ぶ廈門を、誰も信じなかった。僕も、林の中で目撃した銀色の円盤のことを、誰にも言えなかった——。

そして、あの雪の日。土砂崩れから僕たちを救った諸星は、ついにその正体を明かす。「僕の本当の名はヘテロ。人間の言葉で言えば、宇宙人さ」

これは、十六歳だった僕が経験した、真実と友情、そして青春の記録である。

君だけが、最初から僕の正体に気づいていた。
僕は君を恐れた。でも、同時に君を尊敬していた。
真実を見抜く目を持った、勇気ある人間だと。

本書の特徴

本作は、1977年2月23日に滋賀県立東大津高等学校1年3組の生徒たちが制作した音声・スライドドラマ「さらば青春」を原作としています。当時の高校生たちが自らの手で脚本を書き、演技をし、録音した青春の記録——その熱意と創造性に敬意を表して、小説として再構成しました。

原作の大筋は変えず、視点を藤井貴司という一人の少年に定め、「真実を知りながら沈黙してしまう心情」と「クラスの輪に留まりたいという心情」の葛藤を丁寧に描きました。廈門という「真実を見抜いた孤独な存在」との対比を通じて、青春の光と影、友情の本質を浮き彫りにしています。

UFOブーム、超能力ブームが席巻した1977年。若者たちが宇宙や未知なるものに夢を馳せていた時代の空気を、ベイ・シティ・ローラーズや野口五郎といった当時の文化とともにお届けします。

著者について

藤井貴司(ふじい・たかし)
昭和35年(1960年)滋賀県大津市生まれ。1977年当時、滋賀県立東大津高等学校1年3組に在籍。本作は、同年に制作された学級ドラマを基に、当時の記憶と体験を小説として再構成したものである。

書籍情報

タイトル 小説 さらば青春
著者 藤井貴司
原作 東大津高校1年3組(1977年)音声・スライドドラマ「さらば青春」
ジャンル 青春小説・SF・昭和ノスタルジー
舞台 1977年 滋賀県大津市
青春 友情 SF 宇宙人 1970年代 昭和 高校生 滋賀県 UFO ノスタルジー

こんな方におすすめ

・1970年代の青春時代を懐かしく思い出したい方
・UFOや超常現象に興味があった世代の方
・友情と真実をテーマにした物語が好きな方
・昭和の高校生活の雰囲気を味わいたい方
・滋賀県・大津市にゆかりのある方

あの時代の、あの教室へ——

Amazonで購入する