本作は、1977年2月23日に滋賀県立東大津高等学校1年3組の生徒たちが制作した音声・スライドドラマ「さらば青春」を原作としています。当時の高校生たちが自らの手で脚本を書き、演技をし、録音した青春の記録——その熱意と創造性に敬意を表して、小説として再構成しました。
原作の大筋は変えず、視点を藤井貴司という一人の少年に定め、「真実を知りながら沈黙してしまう心情」と「クラスの輪に留まりたいという心情」の葛藤を丁寧に描きました。廈門という「真実を見抜いた孤独な存在」との対比を通じて、青春の光と影、友情の本質を浮き彫りにしています。
UFOブーム、超能力ブームが席巻した1977年。若者たちが宇宙や未知なるものに夢を馳せていた時代の空気を、ベイ・シティ・ローラーズや野口五郎といった当時の文化とともにお届けします。